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モグラの種類


日本のモグラ
日本には4属7種のモグラ類が棲息し、さらに複数の亜種に分けられるが、分類には異説もある。7種のうち、コウベモグラを除く6種が日本固有種である。

7種のうち、ヒミズとヒメヒミズは森林の落ち葉や腐食層の下で暮らすが、動きが素早く、しばしば地上にも現れる半地下生活者である。日本のモグラ類は、“あまりモグラらしくないモグラ”であるこれらヒミズ(日不見)類と、その他の真性モグラ類とに大別される。

2属5種の真性モグラ類のうち、コウベモグラは西日本に、アズマモグラは主に東日本に広く分布し、北海道を除くほぼ全国で、都市部以外では人家周辺でも普通に「モグラ塚」が見られる。たとえば、都心の孤立した緑地である皇居でも、吹上御所にアズマモグラが棲息している。一生地面から出ないイメージがあるが実は泳ぎが上手く、移動中やむなく水辺に当たった場合などは泳いで移動をする。

一方、他の3種は分布域が限られ、程度の差はあるものの、それぞれに絶滅が危惧されている。


Dymecodon 属
ヒメヒミズ Dymecodon pilirostris 【本州・四国・九州、日本固有種】
頭胴長70~84ミリと、非常に小型。外形はモグラとトガリネズミの中間。ヒミズと競合し、より標高の高い山地に棲息。はっきりしたトンネルは掘らず、落ち葉の下などで単独で生活する。
Urotrichus 属
ヒミズ Urotrichus talpoides 【本州・四国・九州・淡路島・小豆島・対馬・隱岐など、日本固有種】
落ち葉や腐食層に浅いトンネルを掘り、夜間には地表も歩き回る、半地下性の生活を営む。対馬の個体群を亜種として U.t.adversus とすることもある。

Euroscaptor 属
ミズラモグラ Euroscaptor mizura 【本州(青森県~広島県)、日本固有種】
本州からしか発見されておらず、棲息数は少ない。棲息域によってヒワミズラモグラ、フジミズラモグラ、シナノミズラモグラの3亜種に分ける説もあり、これらがそれぞれ 準絶滅危惧(環境省レッドリスト)に指定されている。

Mogera 属
アズマモグラ Mogera imaizumii (Mogera wogura) 【本州(中部以北のほか、紀伊半島、広島県などに孤立小個体群)・四国(剣山・石鎚山)・小豆島・粟島(新潟県)、日本固有種】
主に東日本に分布する日本固有種。山地に棲む小型のものがコモグラ M.i.minor として亜種とされることもある。
コウベモグラ Mogera wogura 【本州(中部以南)・対馬・種子島・屋久島・隱岐など】
西日本に棲息する大型種で、アジア大陸にも分布。屋久島と種子島に棲息する小型のものをヤクシマモグラ M.w.kanai として亜種とする説もある。
サドモグラ Mogera tokudae 【本州(越後平野)・佐渡島、日本固有種】
越後平野の個体群は、佐渡島のものよりやや大型で、エチゴモグラ M.etigo として別種とする説もあるが、サドモグラの亜種 M.t.etigo とされることが多い。農業基盤整備事業等による環境の改変のため、越後平野の主要な棲息地が大型モグラの棲息に不利な環境となり、小型種のアズマモグラが侵入するとともに、エチゴモグラは分布域を縮小しつつある。エチゴモグラは絶滅危惧II類(環境省レッドリスト)に指定されている。

Nesoscaptor 属
センカクモグラ Nesoscaptor uchidai 【尖閣諸島、日本固有種、絶滅危惧IA類(環境省レッドリスト)】
1属1種。1976年採取、1991年新種認定。標本は、亜熱帯の尖閣諸島に属する約4平方キロメートルの島、魚釣島の、海岸近くの草地で捕獲されたメスの1体のみ。生息数は非常に少ないと考えられるが、1978年に魚釣島に持ち込まれたヤギの大増殖による環境破壊のために、存続が危ぶまれている。

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